けやき総合法律事務所の弁護士の田部井です。

 近年、空き家の問題が話題になることが多くなりました。
 空き家が発生する原因としては、実家を相続した場合や、一人暮らしだった親が施設に入居した場合などが考えられます。
 その場合、実際には解体費用の問題、家財や荷物の処分の問題、将来的に親族などが住むかもしれないといった理由から、なかなか対策が進まないのが現状です。
 もっとも、そのまま空き家を放置し続ければ、老朽化による価値の低下や周囲への影響(治安、悪臭、火災の危険性など)といった点が懸念されます。いわゆる空家法によれば、倒壊の危険性が高いなど、周囲に著しく悪影響を及ぼす空き家については、その所有者に対し、市区町村が指導勧告を行ったり、場合によっては固定資産税の減額が受けられなくなったりすることもあります。
 そこで、早い段階から、家族などで話し合い、将来の対策を検討することが望ましいといえます。例えば、空き家になった場合は速やかに処分(解体や売却)をしたり、新たに活用(リフォームをするなどして貸出)したりすることを前もって検討してみてはいかがでしょうか。